出棺をして焼き終わる時間を告げられると再び控え室に戻る。戻る と部屋にはたくさんの飯が用意されていた。
歓談をしながら飯を食う。盆も正月もいや、本当にこんな時にしか 顔を合わすことがない親戚一同にびっくり。当然血が同じからだけ どみんな顔が一緒なのです。なんとも不思議な光景だなと見る自分 。しばらくしてよびだしで再び出棺後のじいちゃんのお骨を納める ことに。
出棺して釜から出した骨がかなりしっかりと残っていたのだ。以前 お葬式に参加した方の出棺後の骨はほとんど残っていなかったので まるで本当は生きてて骨だけニセモノが出てきたのかな?とか、 生きてて誰か別のと差し替えられた?とか別に死を受け入れられず 狂ったとかではなく素直にそんな感情が自分の中で出てきた。
骨をみんなで集めて容器に収めた。喉仏は別の小さな木箱に収めら れ、他は足、腰、胴体、頭と順番に集める。 最後に頭部を集めていると金歯も出てきた。じいちゃんは最後の最 後までカッコ悪いところを見せずにしっかりとさらっと、生き様を 見せてくれたようで産まれて初めて尊敬できる人だったんだなと初 めて今まで出てこなかった感情が自分を支配した。
最後は弟たちとその日の新幹線で帰った。生前のじいちゃんの話で 盛り上がり、満足行くまで酒を飲んだ。電車に乗ること四時間、 行きとは違うめったに会う機会のない家族との会話とずっと働いて ばかりだった自分へ少しは休めと癒してくれたような不思議な時間 、 行き帰りで8時間以上新幹線に乗ってて広島に滞在した時間はほん の少し。本当の弾丸ツアーはこうして終わった。 今もまだどこかにいることを願ったりして。
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